概要

最近、巷でよく耳にするタワーマンション節税とうものがあります。一般的に、20階以上の高層マンションがタワーマンションと言われているようですが、このようなマンションを購入すると、相続税評価額が概ね時価の2割程度になるといわれています。
その理由としては下記の2つのポイントが大きく寄与しています。

ポイント1
宅地の評価方法
相続税法上の宅地の評価方法は、28ページで確認したように、「路線価×面積」によります。マンションの場合には、これに敷地権割合を乗じます。そのため、仮に戸建とマンションが同じ面積に建っていた場合、マンションは各所有者の持分割合に応じて宅地を所有することになり、戸数が多ければ多い程敷地権割合は小さくなります。その最たるものが、タワーマンションと言えます。
ポイント2
階層による価格の乖離
タワーマンションの場合、上層階になればなるほど、取引価格は上昇します。しかし、相続税法上の評価の場合、下層階であれ、上層階であれ評価方法は、「路線価×面積」になります。従って、同じ敷地権割合であれば宅地の評価は同額になることから、上層階を購入することで資産を圧縮することができるのです。また、タワーマンションは立地条件や眺望が良いなど時価が目減りしにくいのです。

ケーススタディ

Aさんは、相続財産を2億円所有しています。タワーマンション節税を検討しています。1つは4階で購入価格5千万円、もう一方は20階で購入価格1.5億円です。
【前提条件】
・法定相続人 子1名
・タワーマンションの敷地権割合は4階も20階も同じで、相続税評価額は何れも3千万円
・小規模宅地等の特例は考慮しない

単位:万円

No.項目
対策前4階
20階
備考
その他の財産20,00015,0005,000
タワーマンション5,00015,000購入価格
相続税評価調整△2,000△12,000相続税評価額ー購入価格
課税遺産額合計20,00018,0008,000➀+②+③
相続税△4,860△4,060△680
税引後遺産額15,14015,94019,320➀+②-⑤
ワンポイントメモ
タワーマンション節税は、近い将来、国税庁が改正のメスを入れるとの噂もあります(平成29年の改正による影響は軽微)。また、過去においてタワーマンション節税が否認された裁決事例等もあります。当該節税対策を実行される場合は、専門家に確認するなど慎重に行ってください。